地獄のケアンズ(´Д`)
2018/03/22
11月3日(火)~11月4日(水)前半
とてもナイスな気分のまま昨日のベンチに陣取る。
ここは街灯の真下にあるので横になって出発前に弟にもらった「半沢直樹」の小説を読み始める。
思いのほか疲れが溜まっていたらしく、すぐに眠気が襲ってくる…
ウトウトし始めたころ、通りがかりのおばちゃんに
「今日は一時にバスがくるからそこにいたらだめだよ。」
と教えてもらう。
一時を過ぎれば大丈夫らしいので、とりあえず荷物を抱えて一時退避。
公園の入り口のベンチに移動し終えたのが12時40分ぐらい。
1時までボケっとするつもりが、気がついたら寝てしまっていた…
約30分後に目覚める。
…
バックパックが見当たらない…
おや??
転がってった?
辺りを見渡す。
…
ない…
おや!!!!!!?????
!!!!?????
うぉ!!!!うぉぉぉぉぉぉ!!!!
…
パクられたっっっ!!!!!!!
うそやろ!?
…マジで…?
一瞬でいろんな思考が脳内を駆け巡り、とんでもない絶望感に襲われる…。
もしかして死亡フラグ?
しかし消えたのはメインのバックパック。
主に衣類や寝袋、テントなどを入れていたので最悪なんとかなる…
…
と無理やり安心しようとした時、そういえば夕方にパスポートやサイフ、カメラ、ビデオ、iPodを入れていた小さなポーチをサブバッグから一時的にメインバッグに入れ替えてそのままにしていたことを思い出す…。
(゚o゚)
オワタ…。
アタタタタタタタタタタタ!!!オワターーーーーー!!!!!!
再び襲ってきた絶望感を振り払うように辺りを走り回る。
見つからず…。
エスプラネードの通りを見渡す。
見つからず…。
すると夜マクドの横で歌ってる爺さんに「そこに警備員がいるから行ってみろ!」と言われ、慌てて聞きに行く。
ちょうど見回り用の車から降りてきた警備員の兄ちゃんに事情を説明すると、警察を呼ぶから待ってろと言われ、その間にiPhoneを充電してくれた。
すぐにパトカーが駆けつけてきて2人の警官に警備員が状況を説明。
警官は俺に盗まれた物を確認するとダッシュでパトカーを発車させる!
頼む…
頼む!!!!
お願いやから見つかってくれ!!!!!!
未だかつてないほど強烈に祈りながら待つこと15分…。
警官の1人が走って戻って来て、
「中身は服とか靴だったよな?こっちにきて確認してくれ!」
と言われ、心臓がドキっとする!!!!
見つかった!?と期待する半面、肝心のポーチだけないとかいうパターンかな!?とか考えながら足早に進む警官に着いていく…。
着いたのは公園の芝生の中心部。
夜間はスプリンクラーが作動するため誰も座ってないうすぐらいテーブル付きベンチの前で見た光景は、
テーブルの上に無残にぶちまけられた俺の衣類…。
のみ…。
ポーチどころか38000円もしたバッグもまだ一度も使ってないテントも、出発前にグレッグ(友人)に餞別でもらった寝袋とマットも全部ない…。
犯人が金にならないものだけ置き去っていったのをまのあたりにして急にさっきとは比較にならない絶望感に襲われ、
「ウアァァァーーー!!!!!!!!!!!」
とガチで大声で叫んでしまった…。
しかも少し泣いた。
警官は荷物の確認をしたあと、俺に側のベンチで待つように指示をしてから再び捜索してくれていた。
が、やはりみつからず、かなり同情のこもった目で
「今から署に行って調書をとる。警備室の前に置いてある残りの荷物を持ってきてやるから少しここにいてくれ。」
と言ってパトカーを走らせていった…。
…
1人待つ街灯の下のベンチで最終回のあしたのジョーのようになりながら、回らない頭を使って先のことを考える…。
パスポートは再発行できる。
バッグも寝袋もテントもカメラなどの電子機器も金さえあればまた買える。
PCは無事や…
iPhoneもある。
なんとかなる!!
でも一番肝心な金がない…。
服もない…。
今は気力もない…。
パスポートの再発行ってなんぼいるんやろ?
ほんで日本大使館とかどこにあんねん…。
カード止めたりせなアカンし、手続き諸々めちゃくちゃめんどくさいやん…。
まだ来て二日やで…。
なんでやねん…。
このブログの題名の答え出てもーてるやん…。
あんだけイケると豪語して、周りに言いふらして、カッコ良さげなこと言うといてこれか…。
さすがに心折れ
るかボケーーーーーーっ!!!!!!
おもろいやんけチンカス!!!!!
そもそも持って行って失ったから切ないのであって、最初から持っていってなかったと思えば問題ない!
しかもまだ二日目なので写真とかも少なかったし、iPhoneさえあればどうにかなる!!!
パスポートとかもなんとかなるやんけ!!!!
めんどくさいだけで全部クリアできる!!!
金は元々ない!!!
これは将来偉大なるタフマンになる為の試練かもシレン!!!
やったらぁーボケェーーーーッ!!!!!
と、腹を決めると先ほどまでの絶望感が一瞬でどうでも良くなる♪ヽ(´▽`)/
しかし、東南アジア一治安が悪いと言われるマニラに約二ヶ月おって何一つなかったのに、観光地の治安の良さベスト5に入るケアンズで二日目に盗難に遭うとかナイス。
おそらくこれはここから始まる俺の愉快な旅路をよりダイナミックな物にするための、ちょっぴりやり過ぎの演出なのだと解釈しておこう。
と開き直り、封印しておいたタバコに火をつけて一服しながらパトカーが戻るのを待つ。
遅い。
体感だがたぶん40分ぐらい待ってる…。
警備室そっからソコやのになんでやねん…。
眠い…。
10分後、やっとパトカー到着。
すると警官が、
「おい!!!!パスポートあったぞ!!!!!」
( д) ゚ ゚
ぉえっ!!!!???
警官が笑顔で座席の後ろを指差してきたので覗くと、シブい緑にナイスなグレーのマイバッグが横たわっていた!!!!!!
ポーチは!!??
ある!!!!!
♪ヽ(´▽`)/
なんでまた?
とか色々聞きたいことはあったがとにかくパトカーに乗り込んで警察署へ!!!!
すぐ近くにある署へ到着した時、バン型のパトカーの後ろのドアから2人の男が出てきた。手錠をされている!!!
こいつらか!!!!俺のバッグを盗んだイモ平どもは!!!!!
先にそいつらが別室に入れられ、俺はあとから隣の部屋で荷物の確認をする。
真っ先にポーチを確認!!!!
パスポートある♪ヽ(´▽`)/!!!!!!
以上。
怒涛のヌカ喜び…。
せめてサイフがあれば…。
でもバッグも寝袋もテントも戻ってきた!!!全然マシやんけ♪ヽ(´▽`)/
と、バラけた荷物を収納してゆく。
ふとサブバッグの内側を探ってみると、
サイフがコンニチワ♪ヽ(´▽`)/
うぉぉぉぉ!!!!!何で?????
ポーチから動かした記憶が全くないが、邪悪な予感を察知して事前に移動させておいた昨日か一昨日の俺リスペクト。
再び込み上げる安堵の波の仕業で、もはや犯人すら許してしまいそうな賢者タイム突入!!!
警官に他に足りないものは?と聞かれたので電子機器一式がないことを伝えると、
「よし!10分待ってろ。」
と言われる。
あぁ…
この流れはきっとイケるパターン…。
いくらなんでも二日目に電子機器ほぼパクられるとかないやろ♪
犯人ソコに捕まってるし♪
けっこう期待しながら待つこと40分。
「電子機器はなかった!よし、調書を取って終了だ。」
まあぁぁぁぁーーーーーーーてえぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーっっっっっ!!!!!!!
なんでやねんーーーーー!!!!!!
なんで犯人そこにおんのに物がないねん!!!他に共犯者でもおんのか??
おかしいやんけ!!!
しかし警官は
「見つかったらメールを入れるから。」
と言って、調書を書き始めている。
えっ??
意味分からん…
一応ツッこんで聞こうとしたが、英語がさっぱり分からない…。
まーでも警官は何度も探してくれたり、犯人見つけてくれたりしてるやん。
彼らがないと言うのならきっと今はないのだろう…。
と、なぜか納得し、調書取りに応じる…。
保険に加入しているか聞かれたとき、出発前に万一を考え保険に加入したのに、ケチって盗難保険を抜いたのを思い出し魂が抜けそうになる…。
警官は他にも何か言っていたが、2%ぐらいしか理解できない…。
とにかく今は物はないという事実と、見つかったら連絡するということだけは認識できた。
きっと日本ならタコ粘りしていただろうが…。
調書を書き終えてからパトカーで元の公園まで送ってもらう。
犯人を捕まえてくれたやたらイケメンの警官二人に
「You are my Hero!!!!」
というと
「ブヒャーッヒャッヒャッヒャ!!」
と不思議な笑い声で応えてくれた。
先ほど盗まれたベンチに腰掛け時間を確認すると、朝の5時過ぎ…。
めっちゃ時間経ってるやん…。
もう全然眠たくないのでそのままトイレで歯を磨いて食パンにキャラメルを挟んで食べる。
さあ、今日は出だしからフルスロットル…。
どんな一日になるのか…。
↓を押すと、犯人の髪の毛が100本抜けます。
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